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ゆきはな店主のブログです
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山と恵みと祝福と。

ポンペさんと山に入るのは何回目だろう。

当然といえば当然だけど
何回目でも、いつも新しい学びがある。
会う度に、その学びがどんどん深くなっている。

今年初の山は山菜採り。


ポンペさんが何十年通っているという山に同行させてもらった。
ポンペさんのことが大好きな梅吉も一緒。
「山に入ったらダニにやられるから、留守番してなさい」と説得するポンペさんに
珍しく言う事を聞かず、『いく!いくったら、いく!!』と譲らなかった梅吉。
ポンペさんと山に入ることを察知したんだろうな。

いつも、楽しいもんね。ダニよりヤマだよね。

札幌から数時間。

なにもかもが美しい山に到着。

まずはカムイに挨拶。
『これから山に入らせていただきます。
わたしたちに山の恵みを分けてください。
どうか無事に山の時間を過ごせますように。』



野を超え、川を超え。
目的地(どのへんに、なにがあるか)が全てわかっているポンペさんは迷わず進む
しかも早い!!

「はい、ここがコゴミの群生地。」

ぎょえー
すごい
なにこれ

写真じゃ撮りきれない、一面のコゴミ。




(採った山菜を入れるものは)
「ま、スーパーの買い物袋何枚か持って行けばいいかな」というわたしの予想をはるかに超えていて
ポンペさんは最初から90ℓのゴミ袋である(笑


道々、いろいろ教わる。

「山菜のそばには似ている毒草があるから気をつけて。見分け方は、ここ。」
最初のころは何度教えてもらってもわからなかった見分け方、今年はだいぶわかるようになってきた。

そして今回はポンペさんの姪っ子さん(しょうこさん)も一緒だったので
女性目線から、「そこにある山菜」の料理の仕方も沢山教えてもらえて
すっっっっっごく勉強になった!!!!



「この上はキトピロがいっぱいだよ」
って、、、、、
ほぼ崖ですけど!?

という斜面をスイスイ登るポンペさん。

70歳近いとは思えない…
体力というか足腰の強さは完全に負けている…(´Д` )

これはちょっと平地になっているところから下を撮った写真。
もう、下が見えてません…



「ほら、そこに鹿が通った獣道があるから、その通り進んで。」
って、そんなのなんでわかるの!?
道ってか、ただの足跡だしっっっ(´Д` )

もう、正直山菜どころじゃない。
ただただ斜面を落ちないように歩くだけ。
いろんな意味で汗だく。

そのへんの木につかまって休んでたら
「その木、腐ってるよ!つかまらないで!」
マジ!?ぱっと見そのへんの木と変わらないよ…!?と強く叩いてみたら本当にポロポロと崩れていった…( ;´Д`)ひぃぃぃぃぃ
なんでわかるのーーー!?(こればっかり)


これ、落ちたら完全にドクターヘリの世界。
命にかかわるぞ。

でも

すっげーワクワク!!!!!

多分、梅吉も私も同じ

『ぼうけん、たのしいーーーーーーーーーーーー!!』

実際、ある程度下りてから気が緩んだのか

大量の鹿の糞に足をとられて、滑って転がり落ちました。
全然大丈夫だったけど。
糞と泥にまみれて、それすら楽しかった。

でもそれも結局都会人が浮かれてるだけなんだよな…
遊びじゃない、命がけの採集でそんなに浮かれてたら命がいくつあっても足りないもんな。






アイヌにとっての山菜採りは「レジャー」ではない。
狩猟と同じ、生きる糧なのだ。


採った山菜は今の地の恵みをいただくのはもちろん
干して、塩漬けして、加工して保存、
冬の間の貴重な食糧となる。

家族のためにそれこそ命がけで食べる物を採りにいくのだ。
そこにある、全てに感謝して。

当然だが、目の前にあるものを全て採り尽くしたら
来年いただくものは無くなる。
来年も、再来年も、また次も、
自分だけじゃなく、みんなが恵みをいただけるよう、次に繋げるよう
今必要な分だけ、いただく。


「採れたらラッキー♪」と山に入り
沢山採れたら「今夜は山菜パーティだわ♪」などと浮かれるわたしとは違うのだ。


ポンペさんのお父さんは狩猟で生計を立てていた人だったとのことで
山での過ごし方、仮狩猟小屋の作り方なども実地訓練。
サバイバル術というか、今で言うブッシュクラフト。
うーん、リアル「ゴールデンカムイ」!!

しかしこれもミーハー発言( ;´Д`)


ポンペさんも、しょうこさんも山の中のことを
「なんとなく、わかる」んだそうだ。(もちろん蓄積された知識も沢山だろうが)

どこに、なにが生えているのか
どの方角に行ったら、どうなっているのか

太陽を見て
土を踏みしめて
風の音を聴き
空気の匂いを嗅ぎ
全てを味わい

五感も六感も全て使って得るもの。

わたしが本や図鑑で見た、読んだ頭の中の知識じゃない
「自分の感覚」で動いて、そのとおり採取できている

そのチカラ。


わたしが学びたいのはこういうことなんだよなぁ。

わたしは山の中でウロウロしただけで、すでに方角がわからなくなってて
どうやったら帰れるのかすらわからない。
ひとりだったら完全に死んでる。



もう
途中から写真どころじゃなくなっているので
親バカとして梅吉の写真ばかりあげておく!


ちょっと一息。
さすがの梅吉も疲れた模様。




荷物を置いておいた場所の近くに卵が。
触ったら、ほんのり温かい!!
なんの卵だろう〜?





道すがらの学び、
後半はさらに大興奮!

さくっと「これ、おひょう」って!!!!
わーーーー!
アットゥシ織りの原料、それこそ勉強だけはめっちゃしましたけど!
生で初めて見たーーーーー!!!!

「これ、前に剥いだところ。必ず全面は剥がないで残す。次の皮がまた元気に再生するよう祈る。」
「剥ぎ方は、ナイフを入れて上に引っ張る。」


 
一度自分でオヒョウを剥ぐところから、織るところまで
いや着物を縫うところ(もちろんアイヌ刺繍も!)まで!やりたいなぁ。



そして!!


なんと!!!!


「イケマ探そうか」


ぎゃーーーー!!
これもいつもお世話になっている(主に夫が魔除けとして)イケマ!


知りたいです!どこにどう生えているのか!知りたい!見たい!!

「蔓が上に向ってるのを見て判別して、、」といろいろ特徴を聞くが全然見分け方がわからない。

ポンペさんが発見してくれるも、やっぱりわからない…
これもいつかわかるようになるかな。

ポンペさんが見つけて掘り出した!



生イケマ(の根)と初対面!で大興奮!!

なんとなく、マンドラゴラっぽいというか
確かに霊力が宿っている感じがする。。。
ポンペさんが抜いてこっちに持って来た時、なんか、ちょっと恐かった。

これを輪切りにして、穴をあけ、紐を通して(紐は白と黒の双糸が良いらしい)首から下げる。
夫はこのイケマのネックレスを3度も壊している。(イケマが突然割れるのだ)
これはイケマが身代わりになってくれたということ。
何度死に目にあっているのか、夫よ。

さあ、これで自作のイケマネックレスを作れます♡
お守りも作ろう。
家の中にも飾ろう!


山を下りたらお礼を。
『沢山の恵みをいただきました。
そして無事に戻れました。ありがとうございます。
イヤイライケレ!』



さて、札幌への帰り道
しょうこさんが「あれ、イタドリあるわ」と
寄ってくれた場所がまたお宝満載の場所で
ニリンソウもアズキナもフキもヨモギもわっさわさ!
うえーん袋足り無ーい(>_<;)

オオイタドリの新芽はぬるぬるしている。
オクラのように食べる、痛み止めに良いそう。(当て字で「大痛取」と書くらしい)



この後も写真を撮る余裕等ないほどに
あっちこっちそっちこっち

山菜祭り〜〜〜はぁはぁ。


すごい一日(半日)だった。


左上から時計まわりに
キトピロ、シドケ、フキ、ニリンソウ、カタクリ、コゴミ、ヨモギ、オオイタドリ、ヤチゼンマイ、コゴミ(チビ)アズキナ。







この日は図らずも「あわうたボイスワーク」の日で
講師のわこちゃんのお誕生日!

「手巻き寿司しよう!」と言っていたのだけど
これだけの山菜、フレッシュなうちにみんなに食べていただこう!と
急遽山菜ディナーに変更♪

あわうたをみんなで気持ち良く響き合わせて
身体もスッキリ、お腹もぺこぺこ♪



さぁ〜
祭りだ祭りだ
山菜祭り、
お誕生日祭り〜!




こごみは頭は胡麻味噌和え、茎は油炒め
アズキナとキトピロはおひたし
オオイタドリは酢味噌和え
ヨモギはヨモギごはんに、味噌汁にはフキとニリンソウ。
あとはとにかく全部天ぷら!
山菜は天ぷらが一番!






ニリンソウの味噌汁は、可愛い♡

ニリンソウが食べられるって、意外と皆知らないよね。
おすそわけしても食べないで飾る人も多い(笑

お茶はセタエントとシケレベ。



そして、バースデーケーキまで♡


HAPPY BIRTHDAY on EARTH!


楽しかった美味しかった幸せだった一日
地球にうまれてきたこと、心から感謝する一日だった!

すべてに

イヤイライケレ〜〜〜〜〜!!


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『身の回りのものをどこまで手作り出来るか』がライフワーク。
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ガッツリ地に足着いたPUNK系スピですwww
どちらもバランス良く
徹底的に自由に生きることを目指してます。

可愛い年下夫と可愛い柴犬(♂)と暮らしてます。@さっぽろ

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