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ゆきはな店主のブログです
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布地センパイからのプロポーズ

「わたしじゃ無理」
「まだ早い」
「わたしより、もっと素敵なひとが居るのでは…」
「前カレと、なかなか別れるふんぎりがつかない…」

悩みに悩んだけれど
布地センパイからのプロポーズ、受けることにしました。




最初は、大っ嫌いだった。

お裁縫なんか、ボタンつけも出来ないくらい私には「無い」世界。
糸も針も、布にも、当然織物なんか全く興味無かった。


10年くらい前に「大麻の服って良いんだよ!」って聞いたときは「へー(鼻ほじほじ)。」ってくらい全く感心無かったのに

結婚して急に縁が出来てハマった、大麻の糸と布の世界。

大麻の糸を作りたい!

きっかけはそこから。

糸を作ったら、糸で何か作りたい。

でも、大っ嫌いだった世界のことを私はなにひとつ知らない。
玉結びも玉止めもロクに出来ないわたしが、何を作れるというのか。。。

それでも「何かを作りたい」という気持ちだけは高まって行って
大っ嫌いだった世界の、いろんな講座やワークショップに参加しまくった。
 
知らなかったから、何もかもが新鮮で楽しかった。
でも、やっぱり、「参加する」だけで、なかなか「自分で」「何か」を作れるようにはならなかった。

そんなことが続いてたある日。
2年前のクリスマスイブ。

布ナプキンを手作りするというWSに参加していて
周りの人がサクサクと作っているのに
私は相変わらず糸も針も器用に扱えず、縫い方なんか何度教わっても出来ず
それでも楽しくてとにかく上手く出来なくても、ひたすら縫っていた。

そしたら
急にやってきた「あ、出来る!」瞬間。

大っ嫌いだった、やってもやっても出来なかった世界
追いつけなかった世界がやっと目の前に広がった感覚があって
急に針が進むようになった。

最終的には、誰よりも一番に出来上がった!

このとき
「やっと両想いになった!」と思った。

大嫌いだった布地センパイ(この世界の事をこう命名)のこと、急に好きになったけど
全然振り向いてもらえなくて、ずっと片思いだった。
でも、追いかけて追いかけて、がんばって努力してたら、布地センパイが振り向いてくれた!
やっと両想いになれた!!!!
イブに両想いてなんとロマンチックなーーーー♡♡♡

それから
わたしと布地センパイはラブラブモードに突入。

両想いになってからの布地センパイはそりゃもう積極的で、わたしがその熱意に追いつけないほど。

入って来る情報も、物も、
出逢う人も、行く場所も、
全ては糸に布に繋がって行く。

まだまだ、自分じゃ何も出来ないのに
周りだけがどんどん先走って進んでいく…
もういいっていうくらい、ギフトが届く…
センパイ、わたしもう無理だよ…
追いついたと思ったら今度はむしろ、置いていかれる感覚…


そして、一番辛かったのが「料理くん」とのかけもち
恋愛でいうと二股w
でした。



2015年4月のFacebookより

----------
「最近、料理のほうばっかり忙しくって、ありがたい話なんだけど…全然布地センパイに会えないよ…料理するヒマあったら糸績みたいんだけどなぁ」と
会う友達にボヤキまくってたら

来ちゃいました、怒濤の布地攻撃!!!!!!
情報は入って来るわお誘いは来るわ
え、え、え、え、いや、これ以上動けませんけどっっっ!

雪「確かに糸績みたいって言ったけど…来るお話私にはハードル高すぎて…ちょっと、私の想いとは違いますが…」

?「だって最終的な目標は自分で大麻の着物を作る、でしょ?」

雪「いや、そうだけど…まだ糸績みすら満足に出来てないのに、その先を勉強するのはまだ早いかと…」

?「早い?何が?」

雪「…(´Д` )(時間の感覚ない方に言っても無駄だった)」

?「したい(布地センパイに会いたい)って自分で言ったよね」

雪「…はい…」

明後日の和ブラ講座にむけて見本のヘンプ布をチクチクしながら
わたしのライフマネージャー「?」に降参いたしました。

というわけで今年は全国の布地センパイに会いに飛び回ることになりそうです!
料理との両立(ダジャレ…)は出来るのか!?

【追記】
(…スパルタ…(/ _ ; ))
ってコソッと想ったら

「違う!ご褒美!」って。

「今なんで料理で忙しいと思う?」

はっっ

そうか…

その(料理が忙しい)お陰で、金銭的にも気持ち的にも堂々と日本中飛び回れるわけだ!

よーしどっちも全力でがんばるぞーいヽ(*´∀`*)ノ
ーーーーーーーーーーーーー



この頃はまだ「どっちもがんばるぞーい」なんて言えてたのだけど

布地センパイの怒濤のアタックはとどまる事を知らず
とてもじゃないけど、両立なんて出来ない状況。


わたしの布地センパイへの気持ちも高まる一方、
当然、料理くんへの想いはどんどん薄れて行く…

大麻料理専門店としては休業に入り
私個人的に「食」そのものが「必要不可欠なもの」という認識ではなくなってしまった
「いかに良い物を食べて良い身体にするか」から
「いかに食べないで命を維持するか」にシフトしてしまった

でも、周りから求められるのは
布地なわたし
じゃなくて
料理なわたし…


だって、料理くんとは幼馴染。
子供の頃から大好きで、専門学校に行くくらい、食べるものを作るのが好きだった。
大人になって料理屋さんで働いて
材料から作りたい、と、畑も始めて
食べる物の大切さを痛感してカフェ営業始めて
大麻を広めるのもまずは食から、と大麻料理を創作し出して
安全安心美味しい身体に優しい食べ物を作るのがわたしのおしごと!って思ってた。


やっても全然上手になれない周りもそれほど食いつかない「布地センパイの世界」より
自信もある、皆に喜ばれる「料理くんの世界」のほうが

きっと
この先も
無難で
安心

でも、好きなのはどっち?


………
……



やりたいこと
求められること
好きなこと
安全なこと


なんだか、もう自分の中でごちゃごちゃしてた。








そんなとき

ついに出逢った織りの師匠。

自己流でやってた「裂き織り」を本格的に習うことになった。

40年裂き織りをしている先生は言った
「お稽古の生徒ではなくて、わたしの全てを伝授する、次に伝えてくれる後継者だと思っている」と。

またしても、なんと恐れ多い。

でも
わたしももちろんそのつもりで、全力で片道一時間の師匠の元へ通い出した。

一こま3時間の教室は少しずつ増え、
気がついたら朝10時から夜20時まで、11時間ぶっ通し
脳みそも神経も体力もフルに裂き織りに使う耐久織物状態に。

それを週に一度、二度。


「いっぱい失敗したほうが良いのよ。じゃないと人に教えられないから。」

言われなくても、いっぱい失敗した。
有り得ないこともやらかしたし、同じ失敗も何度もしたし
でも
先生が「よく嫌にならないわね!」と驚くくらい
自分でも何故こんなに根気が続くのかわからないくらい
いくら失敗してもくじけないで直して次へ、次へ。

ある日も、有り得ない失敗をした。
絶対に外してはいけない棒が、目を離したすきに外れていたのだ。
もう、大惨事。これ、直すの!?やり直したほうが早く無い!?

どうして…絶対、外れないようにしていたのに…

その時に思い出した、
先生のお宅には座敷童が居るらしいと。
その子が「ほら、もっと失敗して学びなよ!」と棒を外してくれたのでは…

そう思うと諦めもついて、一日かけて、直した。

今までのわたしだったら、絶対有り得ない。
「あー、もう直すなんて面倒くさい!これはやめてやり直そう〜!」
最悪「もう、やっぱ織りなんてわたしには無理〜!」ってなってる。


『糸には嘘をつけない。ごまかしも一切通用しない。』これはずっと先生にも言われて心底納得してきたこと。

「先生、、、、織りって性格も変わるのかもしれないですね…」


わたしには出来なかったことがどんどん出来て行く。

技術だけではなく
精神力も、いつしか鍛えられていた。。。。。






まだ数回しか通っていない時点で
「いつかはわたしも織り機が欲しい」と言ったら
「家にあったら練習出来るから今すぐでも持って行きなさい」と言ってくれた。

それでも「いつかは」「そのうち」程度に思っていたのだけど
師匠は「もしかしたら引っ越すかもしれないから」と
次に行ったときには40年間の集大成とも言える裂き織りの古布、布地を大量に用意して
「持って行って」と持たせてくれた(持たせてという量ではなく、車に詰め込んで2回分)。

その次には
「もちろん、雪子さんには教えるところまでやってもらいたいから、二台必要ね」と
地機二台を破格で譲ってくれることになった。

その次は
「一台は一番新しいの、もう一台はこれを」
なんと明治生まれ、100歳越えの大先輩地機を譲ってくれると言う。
貴重な骨董品、、、というか博物館級のシロモノ。恐れ多い!!
「わたしのところに来るの?わたしでいいの?」とその大先輩に話しかけていたら
「そういう雪子さんだから、譲ってもいいかなと思って」と師匠。





わたしはこのときに

「あぁ、布地センパイ、ついにプロポーズか」って思った。

これ以上のことは、多分、無い。
布地センパイの、今の精一杯の贈りもの。指輪の代わり。

わたしを一生布地の世界に居て良い、って誘われた、認められたんだ、と。








そのときは浮かれに浮かれて、きゃーついに結ばれたー♡Facebookに投稿しなくちゃー♡
くらい浮かれていたのだけど…(笑







時間がたつとまた不安になってきた

「わたしで良いのだろうか」
「もっとふさわしい人がいるのではないだろうか」

「わたしにはやっぱり料理くんのほうがむいているのでは」
「っていうか、まだ布地センパイのこと全然知らないし!!!!!!」



幼馴染でなんの気負いもなく過ごせる料理くんに比べて
布地センパイのことは気持ちだけでなんにもわかんない!知らない!出来ない!
だって、もっと上手なひと、いっぱいいるもん!!!!
わたしにはまだ無理ーーーーーー!!!!
わたしなんか、まだまだ、全然無理ーーーーーーーー!!!!



これがマリッジブルーというやつだろうか(多分違う)。









でも、

もう結果は出ていた

料理が全く上手にできなくなっていたから。

たまに出して、友達は美味しいと言ってくれるけど

自分の中では「これは人様に出してお金をいただいてはいけない」レベルのものしか作れなくなっているのがわかってた。

料理くんとの距離は、いつのまにかこんなに広がっていた、のに

それでも、これがわたしの得意なこと、、、、
布地センパイより、料理くんのほうが安心、と
しがみついてただけなのかもしれない。


料理くんに対する自信すら、無くなっていった。。。。。












そして、

地機二台が
我が家に来た。




布地を棚に収めるために
本を100冊以上売り払い場所を作り

夫の大切な楽器も処分させて

地機を置く場所を作った。


師匠に「機神様に礼を尽くす」ということを教わっていたので

場所を清め

神棚と同じように、米と水と酒と、山の幸と
わたしが産まれてはじめて作った大麻糸
今まで作ったり織ったりしたもの
書いてもらった「糸 布 衣」の書を供えて

改めて
我が家に来ていただいたことへの感謝
今までのお導きへの感謝
これからの意気込み
これからも見守っていただきたいこと
などなどを伝え
ひれ伏していたら
感動と感謝にうちふるえて涙が止まらなくて
ややしばらく泣いていた。



私の中でも
やっと決心がついたみたい。








もう悩まず
ひたすら、布地センパイと、この先進みます。

どうなるか
なんて
考えてもどうにもならないのだから


やってくることを
気持ち良く
気負わず
やっていきましょう



料理くんとは
ぼちぼち
必要なときに、仲良くします。













今まで料理で喜んでもらえたこと




これからは布地でみんなに喜んでもらえたら!と思います。



きっとこれからいろんなことが始まります。


一緒に布地センパイと活動したい!という仲間もいっぱい作りたい。






まずは、布地センパイとの結婚のご報告まで。

(まぁ、この先もっと素敵な「なにか」があらわれたら、もちろん離婚も有り得るのですが)


ド変態な妄想におつきあいありがとうございました(笑

















機神様にお供え、ご挨拶。



手前が大先輩、むこうが新人








古布の数々。
多分、一生布買わなくていいわ(笑

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プロフィール
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自己紹介:
『身の回りのものをどこまで手作り出来るか』がライフワーク。
神社大好き「和」大好き。
スピ系活動もするけど、キラキラ☆フワフワ♡なスピは苦手w
ガッツリ地に足着いたPUNK系スピですwww
どちらもバランス良く
徹底的に自由に生きることを目指してます。

可愛い年下夫と可愛い柴犬(♂)と暮らしてます。@さっぽろ

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